クラシックを聴く

 音楽ほど原始的で手前勝手の良い精神療法は見あたらないと思う。特にクラシックは形而上から訴えるものがあり、音も洗練されていて擦弦楽器は複雑高度な音の波をふわっと放出し、器楽や打楽器は感性のピントを合わせてくれる。クラシック(の名曲)を聴けば音楽の真髄を理解できる。西洋かぶれとは言わせない。武満徹だって日本ではほとんど知られていなかった。ちなみにIQの高い人はへヴィメタを聴く傾向があるらしい(多分若年層)。クラシックは脳に良いとか頭がいい人が聴くとか言われているが、これは否定されている。でもそれは聴き方によるものだと思う。クラシックがBGMとして好きだというサンプルを統計データに入れないでおくと、また結果は変わってくるだろう。へヴィメタをBGMで使っている人はいないだろうしね。クラシックにもヘヴィメタ同様の作品はある。ショスタコーヴィチ交響曲第四番など。抑うつレアリズムとか理解されない不満を抱きやすい人は、戦時、ロシア当局に不評でスノッブに不条理なことを言われて鬱になったり怨憎を抱いていたことが想像に難くないショスタコーヴィチのような人の作品に惹かれるはず。


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